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2024.10.03

都市農業と有機物で地域をつなぐ THE HASUNE FARM

コラム
目標11目標13

都営三田線蓮根駅から歩いて8分ほどの場所、戸建てや低層の住宅が続く景色のなかに、ぽっかりと広い空が見える場所がありました。有機栽培農園 THE HASUNE FARMです。農場長の冨永悠さんに都市農業の可能性について聞きました。

 

都市農業の最大の魅力は日常の中に「農」があるということ。


冨永:まちの中に農地があること自体、東京では珍しいです。収穫体験は郊外で楽しむもの、野菜は遠くから届くものと思われがちです。でも近くに農地があれば、採れたてで新鮮な野菜が食べられます。移動や輸送に時間やエネルギーを使わなくてすみます。                                        

 

都市農業の可能性は無限大。減っていく現状をなんとかしたい。


冨永:都市農業のニーズが高まり続けていると感じる一方で、都市で農地を維持するのはすごく大変です。世の中に都市農地を残すために、今ある農地をみんなで応援して守っていく必要があると思います。

 

野菜づくりからたい肥づくり、そしてまた野菜へ。有機物が地域をつないでいく。


冨永:持続可能で、安全な有機栽培野菜をつくるために、たい肥づくりに力を入れています。お客さんの家庭から出た生ごみを回収し、庭師さんなどからもらう枝葉や落ち葉と一緒にたい肥化しています。生ごみや落ち葉は自然の力で土に戻ることができ、安心でおいしい野菜が再び育つ栄養になります。

 

SDGsとのつながり解説


身近な農地は、地産地消による輸送エネルギー削減により、CO2排出量削減が期待できます。生ごみや落ち葉などを清掃工場でエネルギーを使って燃やすのではなく、地域全体で土に戻していく仕組みがつくれたらいいですね。
 

※この記事は2024年3月発行の「いたばしさんぽ」リーフレットより転載しています。

メニュー表の葉物野菜は注文後に収穫しています
「ほかのまちから有機野菜を買いにくるお客さんもいるんですよ」と、冨永さん
近隣の保育施設への収穫体験は大人気!
農薬も化学肥料も全く使わない有機農法で野菜を育てています
「雑草と野菜が一体化している様子が美しく見えてくる」と、冨永さん