Storyteller
株式会社タニタ 取締役
長澤 淳也
本社を東京都板橋区に置き、80年以上の間、人々の健康づくりに貢献してきた株式会社タニタで取締役を務める。タニタは年に1度、本社敷地内で人と街の健康づくりへの貢献と地域交流のためにふれあい広場健康まつりを実施している。
健康習慣が土台となり可能性を広げる新たな社会を、板橋から
タニタは、区が主催する板橋区民の健康づくりの推進を考える会である「板橋区健康づくり推進協議会」に参加し、板橋区と協力して住民の健康づくりのために何ができるかを一緒に考えてきました。区内の小学校での健康授業の実施や健康測定の拠点づくりとしてレストランといった施設へ体組成計(体重に加え、体脂肪率や筋肉量、基礎代謝量等がはかれる機器)を設置するなど多くの活動をともに進めています。中でもふれあい広場健康まつりは今年で31回目の開催となりました。
「ふれあい広場健康まつりは徐々に地域に馴染んできた実感があります。会場から少し離れた飲食店を利用した際に『今年もやるのですか?』とお声がけいただいたことも。楽しみにしてくださっている方が多く今後も長く続けていきたいです。また、イベントで健康を意識してもらうことで、次の年も元気にお会いできたら嬉しいです」
第二次世界大戦後の設立初期から健康に関連する商品の製造・販売を手掛けてきたタニタ。赤ちゃんからお年寄りまで幅広い年代のあらゆる人々に向けた健康とくらしをサポートする商製品を提供しています。また、「世界の人々に健康を」という企業理念に基づき、SDGsという言葉が出る前から身体の障害に関わらず健康づくりに役立つ商品を開発してきました。実は、商品づくりにおいてもふれあい広場健康まつりは重要な役割を果たしていると言います。
「区民の皆さまとの交流を行い健康への意識を高めてもらうとともに、商品に対して率直なご意見をいただいています。実際に説明書を持参いただいてわかりづらい箇所を伺ったことがあります。普段は集めることが難しい生の声を聞いて、どう活かしていくか考えることができる貴重な機会です」
「人々の健康づくりにとって、一番大切なのは『気づき』」と語る長澤さん。近年、ウェルビーイングの重要性が指摘されている中で、どのような社会への貢献を行うか語っていただきました。
「誰かに言われてではなく、自分で自分のからだの状態や生活習慣を把握し健康づくりをする方が1人でも増えれば良いと思います。しかし、健康について意識し続けることは難しいので、気づきのきっかけをタニタが提供していきたい。従業員や板橋区の皆さまが健康になることで周囲に少しずつ広がっていき、より健康な世界が形作られていく。健康な世界がさらに新たな可能性を拓いていくと考えています」
私の理想のいたばし!
板橋区民の皆さまには「タニタ」という単語をきっかけにして、普段の生活の中で健康を意識してほしいと思っています。健康づくりを通じて人生の中に新たな可能性を見出し、区民みんなが健康的であることが理想的ですね。
私のちょこっとSDGs
常に従業員の代表として健康づくりの見本になれるよう意識し、忙しくても時間をなるべく作り、歩く時間を確保しています。会社としては商品を作るメーカーとして、環境に配慮した素材を用いることはもちろん、従業員の健康づくりのために活動量計の機能を持たせた社員証を配布し、歩数を掲示するなどの環境整備を行っています。