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高島平から世界へ。
伝統工芸・江戸小紋の
技術発信で街を活性化

2025.08.14
小林染芸小林 福司
目標11
目標12

Storyteller

小林染芸

小林 福司

江戸時代より伝わる、型を用いた微細な模様が美しい「江戸小紋」の染師。制作活動の傍ら、一般向けの染色体験会の開催にも力を入れている。2020年、板橋区登録無形文化財技術保持者に認定。

教員時代の経験を活かし、伝統工芸を伝える活動を展開

1977年に板橋区高島平に設立され、以来江戸小紋の伝統技術を受け継いできた小林染芸の工房。設立者、茂徳氏※1の次男である小林さんは、大学を卒業し高校で数年間教職に就いた後、江戸小紋の世界に身を投じました。

「幼い頃から父が染芸に従事する姿を見て育ち、工房の人手不足を受けて、自ら職人になる決意をしました。区の伝統工芸展に作品を出展させていただくほか、教員時代の経験を活かして、小学生向けの体験授業、観光ツアーでの実演・講義などを展開。地域とのつながりの中で、活動を広げてきました」

小林さんは、江戸小紋の認知を広げ、次世代へと継承するために、毎年春と秋に一般向けの染色体験会を開催しています。近年はSNSで評判が広がり、全国各地から体験希望者が集まってくるそうです。

「体験を通して、皆さんに江戸小紋染の技術を知ってもらう。あるいは、作品に愛着を持って、実際に手に取っていただく。そうしたことが、伝統工芸を次の世代へつなげていく力になればと思い、体験会を続けています。
染め上がった瞬間の参加者の反応や、感動している姿を見ると、長年継承されてきた江戸小紋の技術への誇りを感じますね」

地域の歴史と文化を背負う伝統工芸の力で、街に活気を生み出したいと語る小林さん。今後の発信事業や地域連携にも意欲を示しています。

「板橋区伝統工芸保存会※2や、地域でものづくりに従事する会社などと連携し、板橋に江戸小紋という伝統工芸があることを区内外にアピールできればと思います。
また最近は、この技術を世界にも発信したいと考え、世界の都市の風景を絵柄のモチーフとした着物シリーズの制作を開始しました。ここ高島平から世界へ、江戸小紋の技術と魅力を発信していけたら嬉しいです」

※1 小林茂徳氏。江戸小紋の染師として、伝統工芸展にて数々の受賞を果たし、2002年に瑞宝章を受章。

※2 板橋区登録無形文化財技術保持者が多く在籍。区内における伝統工芸の実演・体験や工芸品の展示など、伝統工芸を伝える活動を展開。

彫刻された型紙を生地に当て、染色を施す「型付け捺染」の工程
彫刻された型紙を生地に当て、染色を施す「型付け捺染」の工程
初心者向けの体験会で参加者が染色を手掛ける二尺の生地
初心者向けの体験会で参加者が染色を手掛ける二尺の生地
小林さんの作品。ストールや鞄など現代的なものも
小林さんの作品。ストールや鞄など現代的なものも
体験会実施への想いを語る小林さん
体験会実施への想いを語る小林さん
「江戸小紋絵羽『新宿夜景』」2024年に東京都伝統工芸士会 新作コンクールにて金賞受賞
「江戸小紋絵羽『新宿夜景』」2024年に東京都伝統工芸士会 新作コンクールにて金賞受賞

Future

私の理想のいたばし!

伝統工芸のものづくり技術を、地域の魅力としてアピールしていきたいです。

板橋区と石川県金沢市の友好交流10周年を記念して製作された、板橋にちなんだ柄入りのオリジナル型紙
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私のちょこっとSDGs

一着の着物を長く着続け、代々受け継ぐという風習は、「つくる責任 つかう責任」に通じます。自然素材を使い、修繕や仕立て直しも可能なので、着物は実はエコな衣服なのです。

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