Storyteller
いたばしプロレスリング株式会社 代表取締役・プロレスラー
はやて
約30年のキャリアを誇る現役プロレスラー。メキシコや東北地方のプロレス団体で活躍した経験を持つ。子育ての時期にお世話になった板橋へ恩返しをしたいという想いで、いたばしプロレスリング株式会社を設立。個性豊かな仲間たちと活動中。
プロレスの力で、まちに笑顔の連鎖をつくりだす
「いけー!」「がんばれー!」
熱い声援と拍手が飛び交うリングで躍動するのは、いたばしプロレスリング株式会社(通称「いたプロ」)のレスラーたち。はやてさんはその代表です。みんなが笑顔で暮らせるまちを、プロレスを通じてつくることを目標に、日々区内でプロレスイベントを開催しています。常盤台1・2丁目町会の「トキワダイオー」、ハッピーロード大山商店街の「ハッピーロードマン」など、地域や商店街にちなんだ個性豊かなレスラーたちが、試合を盛り上げます。
「『いたプロ』では、見ている人を笑顔に、元気にする試合を繰り広げています。私はかつて、レスラーを引退しようと考えたことがありました。しかし、お世話になった方々や応援してくれた人々のために、まだできることがあるんじゃないか、と思い直したんです。そして、ずっと続けてきたプロレスの力で板橋区に恩返しをしたい、という想いで『いたプロ』を旗揚げしました」
活動を通じて板橋区に笑顔の循環をつくりたいと語るはやてさん。試合のチケットの売上の一部を板橋区に寄付したり、リング上で防犯・防災情報を発信したり、ほかにも地域や小学校でプロレス教室を開催するなど幅広く活躍されています。
「元々プロレスの試合は、見ている人が思わず笑顔になって、会場が一体となって応援できるような楽しいものです。私も、その面白さに30年近く魅了され続けています。プロレス興行や寄付、教育などの活動を行う理由として一番大きいのは、未来を担う子どもたちの笑顔。子どもたちが笑えば、保護者の方も元気になる、そうするとまた来場いただけて、さらなる活動につながっていく。そんな元気と笑顔から始まる循環の起点になりたいですね」
「いたプロ」に共感する企業との連携も広がっています。板橋区の子ども向け放課後プログラム「あいキッズ」では、複数の協賛企業とともにワークショップを実施。さらに2025年2月には板橋区観光協会と観光振興に関する包括連携協定を締結し、観光PRにも一層力を入れています。
「将来的には、毎週末、板橋区内の公園や学校の体育館など、まちの中で気軽に楽しめる無料のプロレスイベントを開催したいと考えています。昔の紙芝居屋さんのように...」
レスラーたちの強さとやさしさが、リングからまちへと広がっていき、元気と笑顔の循環が生まれています。
私の理想のいたばし!
一人ひとりが日々の小さな感謝や思いやりを大切にし、笑顔が連鎖するまちになってほしいと思っています。
私のちょこっとSDGs
プロレスの試合では紙テープを投げて応援する文化がありますが、環境への配慮からそのスタイルを見直し、他団体に先駆けて廃止しました。また、女性レスラーが男性レスラーと同じルールの中で普通に試合をするスタイルも導入しています。